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リフォーム

リフォームで「工事してみないとわからない」は本当なの?

リフォームでの心配事に、「工事してみないとわからない」と言われて、工事中に大きな追加費用が発生したらどうしようと考えることがあります。

「追加工事で予想外の費用が発生した」

「最終金額を考えたら、新築でも良かった」

そんな話をよく聞きます。

kokochi
こんにちは、日々の生活をもっと大切にして、ここち良い暮らしを目指している「kokochi」です。 ここち良い暮らしに欠かせない『住居』そのリフォームについて取り上げています。

今回は、リフォームで「工事してみないとわからない」は本当なの?

このことについて、説明したいと思います。

予想外にかかる理由

リフォーム工事は、出来上がった形のものを購入するわけでなく、新築のように無いところから新しい物を造り上げるものでもありません。

多くのリフォームが、今ある姿から部分的に解体して、使える部分を残しながら工事をする非常にややこしい内容になります。

この「部分的に解体して、使える部分を残しながら」が非常に曖昧で、施主と施工者の間でも意見の相違が発生するところです。

このような状況になった場合、施主が非常に不利な状況になっていることが原因ではないでしょうか。

突然、施工をしている監督や担当から、

営業A
「あっ!こんな事になっているんです。つぶしてみたら初めてわかりました」
営業A
「とりあえず、検討するので一旦工事を中断して検討します」

と言われたらどうしますか?

どうなるのだろうか?とても心配です。

改めて担当から連絡があり

営業A
このまま進めることも可能ですが、将来なにかあっても保証できません。
営業A
今なら取替え可能です。取替えする費用が〇〇円になります。ただし、今判断して頂く必要があります。後で取替えとなると、また取り壊す必要があります。どうされますか?

などと言われれると、

依頼者
「お願いすます」

と言ってしまうと思います。

 

この様に、緊急な判断や将来の不安などで追い詰められると、冷静な判断ができないまま、依頼することになります。

施主としての気持ちは

依頼者
プロなのにわからなかったのか
依頼者
調査をちゃんとしたのか

などと言いたくなるところですが、建築のプロから、わからなかったと言われるとどうしようもない状況です。

追加工事を断れなかった理由としてまとめると

  • 工期に影響が出るので、判断を迫られた
  • そのまま進めると将来に不安が残る内容だった
  • 追加工事を断ると、保証出来ないと言われた
  • 値切ったりすると、手を抜かれたりしないか心配だった

この様に、意図的では有りませんが、施主が不利と思われるような立場になっている状況ではないでしょうか。

ではこのような状況になる原因を考えて見たいと思います。

実際に、リフォームでは「工事してみないとわからない」ことはあります。ただ、そうなることを少なくしたり、予見し事前対策することは出来ると思います。

追加工事が発生する要因は大きく4つあると思います。

  1. 本当に壊してみないとわからない内容
  2. 対策不足
  3. 会社又は自分を守る口実
  4. 追加費用目当て

1.の本当に壊してみないとわからない内容、は仕方がないですが、残りの2~4について対策を含め考えてみます。

対策不足

信頼できるリフォーム業者であっても、「工事してみないとわからない」と言うことはあると思います。

ただ、その発言の過程の違いによる重みが違ってきます。

業者によって、下調べの土俵が違いませんか?

土俵が違う

キッチリと調べた上で「工事してみないとわからない」と言われれば納得出来ることですが、建築の知識のないものからすると、何がキッチリ調べたになるのかよくわからないと思います。

土俵は大きく3つに考えてみます。

1つの基準として、国土交通省が平成25年6月に発表した、「既存住宅インスペクション・ガイドライン」があります。

 中古住宅は、物件ごとの品質等に差があり、現場で検査等を行う者の技術力や検査基 準等は事業者ごとに様々な状況にある。

 このため、本ガイドラインにおいて、基礎的なインスペクションである既存住宅の現況検査について、 検査方法やサービス提供に際して指針を示すことにより、事業者による適正な業務実施を通じて、既存住宅インスペクション に対する消費者等の信頼の確保と円滑な普及を図ることを目的とする。

「既存住宅インスペクション・ガイドライン」目的の抜粋

引用:国土交通省 「既存住宅インスペクション・ガイドライン」

この「既存住宅インスペクション・ガイドライン」に則った調査をしたかを基準として適切な調査をした上での追加工事なのか考えられます。

3つの土俵区分

  1. 「既存住宅インスペクション・ガイドライン」の調査内容以下
  2. 「既存住宅インスペクション・ガイドライン」の調査内容に則っている
  3. それ以上の調査

「既存住宅インスペクション・ガイドライン」とは

○検査対象について

現況検査における検査対象の範囲は、以下を基本とする。

現場で足場等を組むことなく、歩行その他の通常の手段により移動できる範囲

戸建住宅における小屋裏や床下については、小屋裏点検口や床下点検口から目 視可能な範囲

共同住宅においては、専有部分及び専用使用しているバルコニーから目視可能 な範囲

検査項目

 検査項目は、検査対象部位と確認する劣化事象等で構成され、劣化事象等につい ては部位・仕上げ等の状況に応じた劣化事象等の有無を確認することを基本とす る。

 確認する劣化事象等としては、以下を基本とする。

【詳細については別紙参照】 

1 構造耐力上の安全性に問題のある可能性が高いもの

(例)蟻害、腐朽・腐食や傾斜、躯体のひび割れ・欠損等

2 雨漏り・水漏れが発生している、又は発生する可能性が高いもの 

(例)雨漏りや漏水等

3 設備配管に日常生活上支障のある劣化等が生じているもの

 (例)給排水管の漏れや詰まり等

(3) 検査方法

 現況検査の検査方法は、目視、計測を中心とした非破壊による検査を基本とする。 

目視を中心としつつ、一般的に普及している計測機器を使用した計測や触診・打診等による確認、作動確認等の非破壊による検査を実施する。

このガイドラインの別紙に、詳しい部位と確認内容が知らされています。

以下のページを参照して下さい

引用 : 国土交通省 「既存住宅インスペクション・ガイドライン」(https://www.mlit.go.jp/common/001001034.pdf

どの土俵での調査かの見分け方

「既存住宅インスペクション・ガイドライン」に則りどの様に調査していたか考えてみましょう。

確認のポイント

  1. ガイドラインの別紙の表の内容を調査していた
  2. 当初の図面はあったか確認された
  3. 図面と現状を整合させ、新たに図面を作ったか
  4. 調査にかけていた時間は(おおよそ2~3時間)を目安に考えどうだった
  5. 調査人数(1人~2人)を目安に考えどうだった
  6. 調査した人は資格保有者か(建築士、他)
  7. 屋根裏を見たか
  8. 床や柱の傾きを計測していたか
  9. 屋外の排水マスを開けて通水確認したか
  10. 床下に潜って調査したか
  11. 屋根に登って調査したか
  12. 電気のコンセント、スイッチなどの調査をしたか
  13. 給排水の管路の調査をしたか
  14. 水圧試験をしたか

1.の調査をしたかどうかが、必要最低限の調査をしたかの判断になります。

1.を行っていない業者は、疑う必要があります。

1.を行っていれば一般的なリフォーム業者といえます。

2~9の内容は、更に詳しく調べていたかの確認になります。

10以降の調査をしたリフォーム業者は信頼のおける業者と思います。

この様に、確認しておくことを実行した上での「工事してみないとわからない」発言なのかが重要です。

1~14まで確認した上でなら、信頼できる追加内容ではないでしょうか。

会社又は自分を守る口実

リフォーム業者もビジネスですから、適正な利益は必要になります。

見積もりにないものまで工事することは出来ません。見落としていたとしても、契約内容に入っていなければ全てサービスともいかないです。

全て事前に見たのだから、不具合は工事価格に含まれていると主張されてしまうとトラブルにもなります。

そのために「工事してみないとわからない」という魔法の言葉があります。

最初にこの様に伝えておくことで、見落としなどのミスまで追加でもらえる様になるのです。

契約前、工事着手前と必ずどのような場合が工事中の追加なのか納得いくまで確認しておきましょう。

このリフォームに携わる担当者は、会社の利益を守ろうとします。

1つは会社のためでもありますが、自分の成績やノルマでもあります。

また自分のミスを隠すための場合もあるかもしれません。

特に、会社は追加費用を取るべきでない内容だとしても、担当者の成績等で追加の場合もあるかもしれません。

納得できないような追加が発生した場合、よく理由や状況を確認し、それでも納得できない内容の場合は、会社に相談してみましょう。

追加費用を取るべきでない内容の場合もあります。

先程の項目の、「どの土俵での調査かの見分け方」で説明した内容の1をしていない追加の場合は、会社自体がそのような体質かもしれないので要注意です。

追加費用目当て

担当者にはノルマがあり、そのためには受注が必要です。

リフォームなどの大きな金額の買い物となると、競合会社も多く、最初の金額を安くして受注し、追加工事で利益を確保するという話も耳にします。

契約後の、バージョンUPなど自分の意思で追加なら納得できますが、やらねばならない事が分かっているのに、最初に指摘せずに、工事が始まってから不安を煽るようなことを言って追加費用が発生するのは見逃せません。

「工事してみないとわからない」という魔法の言葉を盾に、わざと緊急に判断させたり、不安を煽るような場合もあります。

こちらも同じ様に、先程の項目の、「どの土俵での調査かの見分け方」で説明した内容の1をしていない追加の場合は、会社自体がそのような体質かもしれないので要注意です。

建物調査に対する向き合い方をよく見て、会社を選ぶことが大切になります。

「工事してみないとわからない」部分もあるのですが、本当のプロなら、ある程度の状況は建物調査で検討できます。

木造で、築年数、在来浴室などから、シロアリや土台、柱の腐りは想像できます。

雨漏れしていそうなところはなんとなくわかります。

そのような場合は、事前に報告するなり、問題があった場合の想定される予算など伝えておくか、最初から予算に含んでおくべきです。

予算がギリギリなら、事前に床下調査や、雨の日にサーモグラフで雨漏れなど調べることも出来ます。

そのような手順を踏まない業者は、慎重に選ばなければなりません。

ただ担当が気さくで話しやすい。対応が速い。

などの理由で、会社選びは危険です。

調査する人が、どの程度の技量があるか見抜く事が大切です。

見抜く方法は、何度も質問することです。

不安を感じたなら、担当を変えるか、会社を変えることをおすすめします。

最後に

リフォーム工事は信頼関係がまず大切なことです。

信頼しているから、追加工事も支払えるわけです。

担当の人柄も大切ですがもっと大切なことは、この家を自分の家のように考え、思ってくれる担当であることです。

そう思ってくれる人であれば、建物も真剣に調査してくれるはずです。

建物調査で、その担当の姿勢を見て、報告書を見れば、任せても良い担当かみえてくると思います。

リフォームで「工事してみないとわからない」は本当なの?については、本当です。

ただし、そこに至るまでの過程が重要です。

土俵が違う可能性もあります。

リフォームするなら絶対に失敗したくない!を念頭に考えて発信しています。

インターネットで調べても、企業宣伝や紹介サイトばかりです。

もっと中立的でユーザー目線のものがあればいいと思い、私の経験と知っていることを皆さんに情報発信しています。

リフォームについて学んでいただけるような場所を作りたくて、

『リフォームを考えたら学べるブログ』を作りました。

今後もリフォームについて発信していきます。どうぞ、よろしくおねがいします。

参考になったことなど有りましたら教えていただけると今後の励みになります。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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