リフォームに近隣挨拶必要ですか?とよく聞かれます。
今の時代では、煩わしいことも含めてリフォーム会社さんにお願いしているのだから、業者さんで済ましていいのではと考える人も多いと思います。
今回は近隣挨拶について、説明したいと思います。
日々の生活をもっと大切にして、ここち良い暮らしを目指している「kokochi」です。ここち良い暮らしに欠かせない『住居』そのリフォームについて取り上げています。
オススメ挨拶セット
Table of Contents
近隣挨拶が必要な理由
近隣挨拶の理由は大きく4つ考えられます
- 基本のマナーとして
- トラブルのリスクを避ける
- 問題点の把握
- これからの気持ちよく工事するために
この4つにについて説明します。
1.基本のマナーとして
『リフォームだから大丈夫』そう思っていませんか?
リフォーム工事をすることで、近隣の皆さんは、日常の状況から何らかの不便があると思います。
通行しにくくなったり、音やニオイの問題だったり、粉塵の問題などが考えられます。
そのために、窓が開けられなかったり、洗濯干しに影響があったり、粉塵で余計に洗車することになるかもしれません。
少なくとも、自分の都合で周りの人に不便や迷惑をかけることになってしまうわけです。
日本には、『お互い様』という考えがありますが、事前に挨拶をする、しないで気持ちが大きく違ってきます。
事前に工事をすることになり、ご迷惑をおかけする旨を、マナーとして伝えるべきです。
そうすることで、『お互い様』という気持ちが芽生えてくれるのではないでしょうか。
ここで冒頭に書きましたが、
『煩わしいことも含めてリフォーム会社さんにお願いしているのだから、業者さんで済ましていいのでは』
という考え方についてどうか考えてみます。
気持ちはとてもわかることで、みんなそうしたいところです。
ご近所との関係がうまくいっていない場合などは、頭を下げたくないところです。
でも自分のことと関係のない近隣の方にとっては、業者さんが丁寧に挨拶してくれるのは丁寧でいいと思いますが、それでも依頼主の顔が見えないと思うこともあります。
実際に上手くいかないケースがよくあります。
私が思う近隣挨拶は、依頼主と施工業者で挨拶するのが望ましいと思います。もちろん工事の内容によります。
業者さんだけの挨拶の場合、うまくいかない理由やケースの紹介
- 誰々さんのところの工事は、当事者も挨拶に来たのに、今回は来ない、など噂や近所の目がある。
- 施工業者さんの挨拶はわかったが、当事者の挨拶はないの?と思う人も多い。その場合業者さんは、「工事のことは任されているので、きっちりします」とフォローするのですが、そのことに付け込まれ、トラブルとなるケースもあります。
- 業者さんは工事以外のプライベートな内容は答えられないので、そのような質問をされた場合、形式的な回答で済ませ、それが後でトラブルにつながる。
- 工事に対して過剰な要求がされやすく、その結果、対策費がかさむこともある。
- 以前にリフォームされたご近所さんの場合で、「私は挨拶したのに、挨拶に来ない」となりご近所関係がこじれる場合もあります。
皆さん心の奥で、依頼者からの挨拶があるかをみているのかもしれません。
注意しなければならないことは、考え方は人それぞれで、自分なら挨拶されなくても大丈夫。だから問題ないのではという判断は避けた方がいいと思います。
ご近所の人に、日常と違う状態になり、不便をかけるのは間違いないことなので、事前の挨拶はしておきましょう。
2.トラブルのリスクを避ける
トラブルになると、せっかくのリフォームも台無しになりかねません。
近隣とのトラブルでよく耳にすることは、『聞いていない!』です。
普段の生活や仕事では、日本人特有の『根回し』があり、何か決めたいときなど前もって相談しておくと、うまくことが運ぶことがあります。
これは日本の良くない慣習で、ビジネスの中では見直されているところでもありますが、まだまだ一般生活の中ではある話です。
リフォーム工事でもただ一言、この日から、工事をすることになり迷惑をかけますが、よろしくおねがいします。
と声をかえておく(根回し)だけで、我慢してくれたり、見す過ごしてくれたりしてくれます。
いい加減な対応をする業者では話になりませんが、キッチリとマナーを守れる業者さんなら、それで上手くいくはずです。
近隣のトラブルには、工事の計画でのトラブルと施工でのトラブルがあります。
計画のトラブルとは
窓の位置や換気扇、給湯器、室外機の位置などの計画に関するトラブルです。
都心部などの住宅密集地では、お隣との緩衝の問題でトラブルとなりやすいです。
大前提では、工事する権利があるのですが、これから長いご近所付き合いで、ある程度の妥協も必要かとも思います。
物が出来上がってから指摘されても困る場合があります。
工事前なら、影響のない変更で解決できることもあります。
近隣挨拶でそのようなことが事前に分かる場合もあります。
計画でのトラブルの場合は業者任せに出来ない部分となるので、きっちりとした対応や判断が必要になります。
施工でのトラブルとは
これはよくあるトラブルで、施工業者の問題がほとんどです。
信頼のおける業者選びが大切になるところです。
施工業者に問題があるトラブルの場合は、近隣ではなく、依頼主と施工業者とのトラブルになりかねませんので注意が必要です。
予想される近隣トラブルの一例
- 工事車両の駐車問題、搬入車両などによる通行問題
- 工事業者のマナー(音楽、タバコ、休憩時、使用ゴミ)
- 音、粉塵、ニオイ、振動
- 作業時間、休日作業
- 台風などの災害時の安全対策
このような問題こそ、最初にキッチリ挨拶しておくと、『お互い様』と我慢してくれたり、見す過ごしてくれたりして回避出来ることも増えると思います。
施工でのトラブルは、最初の近隣挨拶の際に、工事中の窓口と連絡先を伝えておけば、依頼主で対応することは無いと思います。
この内容で、依頼主が出向く場合は余程の問題だと思います。
3.問題点の把握
近隣挨拶をすることで、普通ではわからない情報を得て、事前対策出来る場合などもあります。
住み慣れた家のリフォームなら、ご近所の状況もわかると思いますが、リフォームして新たに住むなど状況が把握出来ていない場合など、近隣挨拶しておくことで、情報を得られることもあります。
- この前のリフォームで〇〇で問題になった
- 〇〇さんのところは、介護で朝10時と夕方4時は車の送迎があるから駐車出来ない
- 雨が降ると、側溝が詰まりやすいので、ゴミなど注意が必要
- 〇〇さんのところは夜勤努めだから、キッチリ挨拶しておいたほうがいい
- 自治会の会長さんにも挨拶したほうがいい
- ゴミ出しのルールがあり、工事中の配慮などの情報
4.これからの気持ちよく工事するために
実際に工事するのは、各職人さんです。
キッチリと近隣挨拶していてくれると、事前に注意事項も把握できて、安心して作業に集中することが出来ます。
リフォームの場合は、現場監督が常駐することは少ないと思います。各職人さんが責任を持って仕事をしています。
職人さんたちは、自分の仕事に誇りを持って仕事をしている訳ですから、一番最初の仕事でもある近隣挨拶の責任は果たしてもらいたいと思っているはずです。肝心なことでもあります。
そうすることで余計な心配をしなくて済み、気持ちよく工事が出来ると思います。
近隣挨拶の方法
近隣挨拶の必要性を説明しました。次は、近隣挨拶の進め方を以下の順番で説明します。
- タイミング(時期)
- メンバー
- 挨拶するところ
- 手土産は
- 伝えることは
- 留守の場合
1.タイミング(時期)
近隣挨拶をする時期は、工事が始まる1週間前には全て完了しておきたいところです。
そう考えると、2~3週間前には近隣挨拶するのが妥当だと思います。
近隣挨拶は1回で終了すると考えないほうがいいです。
挨拶予定の半分は留守と思います。次回は前回と時間や曜日を変えてみるといいです。
おすすめ時間帯は、日曜日の午前中もしくは夕方です。業者さんは日曜日は休みの場合もあるので、その場合は平日の夕方は在宅率が高いのでおすすめと思います。
2.メンバー
挨拶は、先程述べたように、業者さんに任せるのではなく、依頼主とリフォーム会社の現場責任者が理想と思います。
最初に、依頼主が挨拶し、リフォームをお願いする会社の現場責任者の〇〇さんです。と紹介する形がスムーズです。
3.挨拶する範囲
挨拶するところは、リフォームの工事内容にもよります。
戸建ての場合は足場を組む工事やリフォームの期間なども関係してきます。
マンションにも言えることですが、1日で終わるような工事などは、状況判断しましょう。
今回想定しているご挨拶の範囲は、大規模リフォームの場合で想定します。
戸建の場合
向こう3軒、両隣り、裏3軒
道路が袋小路の場合はその袋小路を利用する家
その他、地理状況により判断すること。
写真の袋小路のところで、左端1軒だけ白ヌキで挨拶しなくていいように描いていますが、このように1件だけ挨拶しないなどなる場合は、ついでにしておく方がいいこともあります。
あと自治会長さんの確認をしておくといいです。
新築の場合などは、地域によっては建築協定出ルールが決められている場合もあります。
念の為、増築や確認申請をしての工事の場合などは、確認しておきましょう。
マンションの場合
まずは管理組合(会長)に確認しましょう。届け出なども必要な場合もあります。前もっての確認が必要です。
挨拶などのことも管理組合の指示にしたがって下さい。
管理組合がない場合や、機能していない場合は、管理規約に目を通して、工事に関することなど確認して下さい。
特になければ、同じフロアーと上下階の家に接する部分3軒づつと考え、規模や振動の大きな工事がある場合は増やしていきましょう。
大きなマンションで、同じフロアーだけでもたくさんある場合は、エレベーターからの導線で考えてみましょう。
ロビーなどにある掲示板も利用しましょう。
4.手土産は
挨拶する相手の家が以前リフォームをして挨拶に来た場合は、相手がどうしていたか思い出して同じ程度のものにしておきましょう。
特にない場合は、相手が負担に感じない受け取りやすいものにしましょう。
食べ物などはおすすめしません。賞味期限などで変なことになるリスクもあります。
無難なところで、日用の生活で使うものが望ましいです。タオル・石鹸・サランラップ・ジップロックなど。
金額は、500円程度のものでいいと思います。留守のことも考えて、ポストに入るものを選ぶといいです。
手土産はリフォーム業者さんも用意すると思いますが、依頼主も挨拶に来たことを覚えてもらうために、別で用意してもいいと思います。
1〜2日程度で終わるような工事の場合は不要でいいと思います。念の為、業者さんと相談しておくとよいです。
オススメ挨拶手土産
5.伝えることは
近隣挨拶に来たことは書類で残しておく必要があります。
挨拶文は業者さんが用意してくれると思うので前もって確認して下さい。
依頼主が相手に伝えること
- リフォームをすること
- いつ頃から始めようと考えているか
- リフォームをお願いする会社とその窓口の担当者
- 工事中は迷惑をかけることに対しての前もっての謝罪とお願い
この程度にして、工事業者さんにあとは任せましょう。
依頼主が着手日や作業時間など細かなことを伝えると、もし違った場合にトラブルの矛先が変わるかもしれないので注意しましょう。
業者側で伝えること
- 工事の着手予定日、完了予定日
- 大まかな工事内容
- 作業時間
- 休日について
- 会社名、担当者名
- 窓口の連絡先
6.留守の場合
留守の場合は一度挨拶に寄せてもらった旨を記し挨拶文をポストにでも入れておきましょう。
挨拶はできれば2回は行き、2回目も留守の場合は、同じ様に2度目の挨拶に寄せてもらったが留守だったので、なにかあれば、窓口の担当まで連絡くださいと記し、挨拶文と手土産をポストに入れておくといいと思います。
あとは、タイミングのいいときで、3回目も留守の場合は、隣など接するところでなければ挨拶文だけでいいと思います。
ただし、お隣など接するところは工事が始まってでも声はかけておきましょう。
近隣挨拶での注意事項
注意したいことは、先に述べた『聞いていない』や『挨拶が無かった』と言われかねないので、必ずあいさつの記録を残しておきましょう。
日時と誰と挨拶したのか程度のメモと、その時の挨拶文1枚残しておきましょう。
何件も挨拶すると、誰が留守で誰に挨拶したか忘れてしまう場合もあります。
挨拶した時に、近隣の方から逆に依頼やお願い、注意して欲しいことなどを伝えられる場合があります。
また約束をする場合もあります。
何件も挨拶するので、その伝えられたことや、約束したことを忘れてしまう場合があるので、メモなど残し忘れないようにしましょう。
約束したことがあるなら、必ず関係者に伝え、守るようにしないとトラブルとなるので注意して下さい。
最後に
新築工事と違うので、リフォーム工事の場合は挨拶など省略しがちですが、とても重要なことです。
リフォーム業者さんは、リフォーム工事の期間だけのことですが、依頼主はこれからその場所で暮らすことになることを考えて、ご近所との人間関係も考えなければなりません。
最初が肝心なので、抜かりなくしたいものです。
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。