リフォームするなら絶対に失敗したくない!
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リフォームについて学んでいただけるような場所を作りたくて、
『リフォームを考えたら学べるブログ』を立ち上げました。
どうぞ、よろしくおねがいします。
今回は、リフォームするときに、ついでに考えておくといいこととして、防災グッズの備蓄と保管場所について紹介したいと思います。
Table of Contents
防災に関して考えること
若い年代の時は何かあっても、「なんとかなる」と思っていたフシがあります。歳を重ねていくと災害経験も増えて災害に対する不安も増えていきます。
災害が発生した場合、避難所で避難するのか、自宅での避難生活を送るのかなど判断しなくてはいけません。
自宅での避難生活になると、断水になった場合給水所まで通い、重たい水を運んだり、食料調達の為にスーパーで並ばなければなりません。
そんなときに、少しでも備えがあれば安心出来ると思います。
どうせリフォームで工事するなら、ついでに防災で必要な備品などを保管、収納する場所も計画してみるいい機会ではないでしょうか。
■自宅の防災バックの準備・点検の実態調査
サントリー食品インターナショナル株式会社が、2020年1月に全国1万人にインターネットによる『自宅の防災バックの準備・点検調査』を行っています。
《引用:https://www.suntory.co.jp/softdrink/news/pr/article/SBF0958.html》
自宅に防災バッグを常備しているか聞いたところ、
全国平均
常備している:28.9% 常備していない:66.3%
常備率の最も高いエリアは中部エリア
常備している:36.2% 常備していない:59.1%
常備率の最も低いエリアは九州・沖縄エリア
常備している:18.9% 常備していない:77.8%
いずれにしても、かなり低い状況です。
常備している人に、防災バックの中身を定期的に点検しているか聞いた結果
定期的にしている:13.4%
定期的ではないが、気がついたらしている:61.6%
していない:25%
このような結果でした。
気持ちでは、準備しなければと思いつつも、現実は出来ていないのが現状ではないでしょうか。
■これだけは準備しておくもの
首相官邸のホームページにて
《引用:首相官邸 http://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/sonae.html》
災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~の中で、災害に備えて家庭で取り組むべき主な対策を紹介しています。
『非常用持ち出しバッグの準備』と『食料・飲料などの備蓄』についての内容がありましたので紹介します。
『非常用持ち出しバッグの準備』
- 非常用持ち出しバッグの内容の例(人数分用意しましょう)
- 飲料水、食料品(カップめん、缶詰、ビスケット、チョコレートなど)
- 貴重品(預金通帳、印鑑、現金、健康保険証など)
- 救急用品(ばんそうこう、包帯、消毒液、常備薬など)
- ヘルメット、防災ずきん、マスク、軍手
- 懐中電灯、携帯ラジオ、予備電池、携帯電話の充電器
- 衣類、下着、毛布、タオル
- 洗面用具、使い捨てカイロ、ウェットティッシュ、携帯トイレ
※乳児のいるご家庭は、ミルク・紙おむつ・ほ乳びんなども用意しておきましょう。
アンケートでもありましたが、防災バックを常備していない人が、かなりの数いました。
理由の中には、保管しておく場所がないとの答える方が多かったのではないでしょうか
これだけの量を家族の人数分保管するスペースが必要となります。
そこでリフォームのついでの工事として収納場所を考えてみてはどうでしょうか
『食料・飲料などの備蓄』
- 食料・飲料・生活必需品などの備蓄の例(人数分用意しましょう)
- 飲料水 3日分(1人1日3リットルが目安)
- 非常食 3日分の食料として、ご飯(アルファ米など)、ビスケット、板チョコ、乾パンなど
- トイレットペーパー、ティッシュペーパー・マッチ、ろうそく・カセットコンロ など
※大規模災害発生時には、「1週間分」の備蓄が望ましいとされています。
※ 飲料水とは別に、トイレを流したりするための生活用水も必要です。日頃から、水道水を入れたポリタンクを用意する、お風呂の水をいつも張っておく、などの備えをしておきましょう。
※首相官邸HPにある災害の「備え」チェックリスト、非常用持ち出し品チェックシート参考にしてください。
■ローリングストック法
日常の中に食料備蓄を取り込むという考え方で、普段から少し多めに食材、加工品を買っておき、使ったら使った分だけ新しく買い足していくことで、常に一定量の食料を家に備蓄しておく方法をローリングストックと言います。
ローリングストックのポイント
日常生活で消費しながら備蓄することです。
食料等を一定量に保ちながら、消費と購入を繰り返すことで、備蓄品の鮮度を保ち、いざという時にも日常生活に近い食生活を送ることができるはずです。
《引用:一般社団法人 日本気象協会HP 得する防災より》
https://tokusuru-bosai.jp/index.html
農林水産省HPより
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/guidebook.html
災害時に備えた食品ストックガイド(平成31年3月)も参考になります。
ローリングストック法の考えであれば、賞味期限切れなどの心配もなくなり安心で、無駄がないと思います。
■適切な収納場所は
災害が起きた時、とっさに避難しようと思ってもすぐに準備できないものです。
適切な収納場所など考えてみましょう。
非常用持ち出しバッグ
『非常用持ち出しバッグ』はすぐに持ち出せるように、避難口に一番近い玄関が理想ではないでしょうか、玄関が難しい場合は玄関の近くの部屋がいいと思います。
避難用で持ち出すわけですから、すぐに出せるところでなければ意味がありません。
しかし、家族全員分となるとかなりの量になるので置き場所に困ります。
必要な量を考えてどれくらいスペースがいるか考えましょう
リフォーム工事のついでで考えるとすれば、廊下の壁面に収納を作るのはどうでしょうか。
収納
奥行き45cm程の収納で十分です。廊下に面する部屋の出入り口扉横にでも造ると収まりやすい。
部屋の出入り口近くなら少しくらい出っぱっても違和感がないかもしれません。
上下で廊下側と部屋側に分けて収納も考えられます。
奥行きの薄い収納の場合は工事の影響も少なくて住みます。
玄関クローク
もう少し投資可能であれば、玄関クローク、シューズクロークを造り倉庫として利用するのもいいと思います。
山登りが趣味の方、ゴルフが趣味の方などはここに道具を入れると大変便利です。
防災の備蓄以外にも利用出来るようにしましょう。
食料・飲料などの備蓄
『食料・飲料などの備蓄』の場合は、自宅での避難生活を送るわけですから、普段の生活に合わせての保管で大丈夫です。
1箇所に集中して、万が一取り出せない場合も考えて分散しておくといいです。
基本はキッチンがいいと思います。
災害が発生した場合、「発生から72時間」と言われ、一般的に被災後の3日を過ぎると生存率が著しく低下すると言われています。根拠になっているのは、阪神・淡路大震災の生存率のデータと人間が水を飲まずに過ごせる限界の日数と言われています。
災害が発生した場合は、まずは人命第一で最優先されることになります。ですから各自でその期間は待機出来るだけの食料・飲料などの備蓄が必要になります。
水は一人当たり1日に3リットル必要と言われているわけですから、9リットルx人数分になります。4人家族なら36リットル。ペットボトル18本分にもなります。
すべてをキッチンにおくことは大変なので分散しておきましょう。
床下収納
リフォーム工事のついでで考えるとすれば、床下収納庫がおすすめです。
キッチンは普段使うもので収納がいっぱいになっている状況と思います。
普通の床下は風が通っているので、夏場も涼しいのでベストです。
昔の床下収納庫は、冬場に隙間から冷たい風が入り込み足元が寒くなる。締まり具合が悪く、ガタガタと音がする。など評判が悪かったのですが、現在は気密性のいい断熱性にも優れた収納庫になっています。
備蓄専用として一つ余分に作ることをおすすめします。
専用にしておくことで、在庫の管理もしやすくなります。水については1日分のストックを床下にしておき、残り2日分は寝室のクローゼットや押入れに保管でもいいと思います。
床下収納庫を造るリフォームの場合は、床をやりかえるリフォームが伴わなければダメです。(※マンションは無理です)
食品庫
あとは食品庫としての収納を造る考えです。
パントリー
キッチンに隣接した小室・収納スペースを設ける。
食品以外の備蓄品
- 懐中電灯2個
- 携帯ラジオ1個
- 毛布(人数分。季節によって不要な場合も)
- 単3乾電池4本、単4乾電池4本
- ライター1個
- カセットコンロ1個
- ガスボンベ2本x人数分
- 携帯電話の予備バッテリーや充電器(個数分)
- 太陽電池式充電器(携帯電話用)
- 生理用品1サイクル分
- ティッシュ1箱x人数分
- ウェットティッシュ1袋x人数分
- トイレットペーパー2ロールx人数分
- 歯ブラシ人数分
- ドライシャンプー
- 常備薬
- 救急セット
- マスク(人数分プラスα)
- ゴミ袋3枚x人数分
- 紙とペン
- 軍手(人数分プラスα)
- 水タンク2個
キッチンに関係のあるものはキッチン側に収納し
その他の小物はリビングで保管するばどうでしょうか。
玄関と同じように、奥行きの薄い収納を造る。
使いやすい奥行きは45cmぐらいです。
小上がり収納の接地
組み立てて置くだけになるので、工事も楽です。畳コーナーのとして座ったり、寝転んだり出来ます。下が引き出し式の収納になっています。
マンションの場合、収納に苦労すると思います。
どこにも収納を造る場所がなければ、最後はトイレなどの居室以外で考えてみましょう。
例えば、トイレの天井を気にならない程度まで下げて天井の空間を利用するなど、知恵を絞れば見つかります。
下がダメなら、上で考えれば良いスペースが見つかるかもしれないです。
まとめ
今回は、防災グッズの備蓄と保管場所について話しましたが、おそらくは防災グッズの備蓄の為だけにリフォームは考えないと思います。
だからこそ、リフォームするのであれば、ついでに考えてみてはどうでしょうか。せっかくの機会なので、考える価値があると思います。
住宅の中に収納スペースがあると整理しやすいので、知恵を絞れば便利な収納スペースが作れます。
施主に言われるまま提案するようではプロではありません。
プロならではのアイデアや経験などの知識があるはずなので、リフォーム会社とよく打ち合わせするといいです。
今回はリフォームするなら絶対に失敗したくない! を念頭にして考え、
今後もリフォームについて発信していきます。
参考になったことなど有りましたら教えていただけると今後の励みになります。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。