リフォームするなら絶対に失敗したくない!
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リフォームについて学んでいただけるような場所を作りたくて、ブログを立ち上げました。 よろしくおねがいします。
今回も続きで、国土交通省住宅局が、令和2年8月7日に、住生活総合調査結果(確報)を公表したので、リフォームの考え方として参考になるので紹介したいと思います。
調査結果について、私が思ったことなどを述べさせていただきます。
あくまでも個人の思った意見ですので、参考程度にして頂ければと思います。
Table of Contents
【前回と同じですが】住生活総合調査って?
国土交通省住宅局が5年周期で実施し、住生活の安定・向上に向けての基礎資料を得る目的での調査している。
今回は、平成30年12月1日現在の状況で実施し、令和2年8月7日に、住生活総合調査結果(確報)を公表。
以下、国土交通書HPより
1 調査の目的
住生活総合調査は、住宅及び居住環境に対する居住者の満足度や今後の住まい方の意向等を総合的に調査し、住生活基本法に基づく住生活の安定・向上に係る総合的な施策を推進する上で必要となる基礎資料を得ることを目的としています。
本調査は、住宅や世帯の実態を把握する住宅・土地統計調査(総務省)と同年に、5年周期で実施しており、平成30年調査は13回目※にあたります。
※ 平成15年までは「住宅需要実態調査」として実施。平成20年調査からは住宅・土地統計調査との連携を強化し、調査内容の見直しを図り、現在の名称で実施。
2 主な調査項目
○ 住宅及び居住環境に対する評価
○ 今後の住まい方の意向
○ 住宅及び居住環境の個別要素に対する評価
○ 家族構成別に見た住宅及び居住環境の評価と住み替え・改善意向
3 調査の対象
平成30年住宅・土地統計調査(総務省)の調査対象世帯のうちの普通世帯から無作為に抽出した世帯
・対象世帯数:93,586 ・回収世帯数:47,898
4 調査の時期・方法
平成30年12月1日現在の状況をもって実施
《引用:国土交通省・報道発表資料令和2年8月7日より》
https://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000158.html
【前回と同じですが】調査の概要
■調査項目
大きくは8つの事項・項目からの質問となり、各項目の中に更に質問がある形です。
- 住宅及び居住環境の評価に関する事項
- 最近の住み替えに関する事項
- 今後の住み替え・改善に関する事項
- 高齢期における子との住まい方
- 世帯の住居費等に関する事項
- 要介護認定に関する事項
- 住宅の維持管理に関する事項
- 相続する可能性のある住宅
■回答者の属性(大まかなところで)
◎地域
- 木造住宅密集地※ 1.3%
- ニュータウン 6.6%
- その他の市街地 53.8%
- 市街地以外 38.3%
※住宅戸数密度が 80 戸/ha 以上、 かつ、調査区の木防率 2/3 以上
◎住宅タイプ
- 持ち家 70% : 借家 30%
○持ち家70%の内訳
- 一戸建て・長屋建:60.4%
- 共同住宅:9.4%
◎世帯年収
- 300万未満:34.3%
- 300~500万未満:27.5%
- 500~700万未満:16.4%
- 700~1000万未満:13.3%
- 1000~1500万未満:5.9%
- 1500万以上:2.5%
- その他は不明
◎家計を主に支える物の年齢
- 30歳未満:4.7%
- 30~39際:10.1%
- 40~49際:15.6%
- 50~54際:8.8%
- 55~59際:8.9%
- 60~64歳:9.5%
- 65~74際:23.9%
- 75歳以上:18.0%
結果の概要
リフォームの参考になりそうな部分と思うところを抜粋しています。
■今後の住まい方の意向に関する事項
(1)今後の住替え意向
①今後の住替え意向について
- できれば住み替えたい:19.7%
- できれば住み続けたい:60.6%
- わからない:18.6%
- 不明:1.2%
約2割の人が、何らかの形で現状の家から住み替えたいと思っている。
家族構成別にみてみるとまた違うようだ。
家族構成別で今後の住替え意向について
できれば住み替えたい | わからない | できれば住み続けたい | |
単身(64歳以下) | 32.6% | 30% | 35.7% |
夫婦(64歳以下) | 26% | 22% | 51.5% |
親と子(18歳以下) | 28% | 15.9% | 55.7% |
親と子(18歳以上) | 16.1% | 18.6% | 64.4% |
単身(65歳以上) | 12.4% | 15.3% | 69.7% |
夫婦(65歳以上) | 11.2% | 12.6% | 75.2% |
「できれば住み続けたい」と思う回答をくらべると
- 夫婦で 64歳以下 51.5% : 65歳以上 75.2%
- 単身で 64歳以下 35.7% : 65歳以上 69.7%
65歳以上になると住み替えを諦めるのか、慣れてしまうのか、愛着が出来るのか住み続けたい気持ちに変わって行く
③今後のリフォームの時期
現住居の建築時期別の今後のリフォーム時期
1年以内 | 1年先~3年以内 | 3年先~5年以内 | 5年先~10年以内 | 10年以上 | |
築50年~46年 | 0.6% | 1.3% | 2.2% | 3.9% | 2% |
築45年~41年 | 0.7% | 2.4% | 3.1% | 2.5% | 1.4% |
築40年~36年 | 1.4% | 2.9% | 2.8% | 3.2% | 2% |
築35年~31年 | 1.4% | 3.4% | 3.5% | 4.2% | 2.4% |
築30年~26年 | 0.9% | 3.8% | 4.3% | 6% | 3% |
築25年~21年 | 1% | 3.1% | 4.5% | 6.9% | 4% |
築20年~16年 | 0.7% | 2.4% | 2.8% | 5.3% | 5.7% |
築15年~11年 | 0.8% | 1.4% | 1.5% | 3.4% | 5.6% |
築10年~6年 | 1% | 1.1% | 2.4% | 10% | |
築5年~1年 | 0.4% | 0.5% | 2.5% | 12% |
3年以内にリフォームを考えている築年代は、築35年~31年で4.8%、次いで築30年~26年の4.7%となっている。築50年以上はリフォームを諦めたのか、解体を考えていると推測します。
いつかリフォームを考えている築年数では、築25年~21年で19.5%、次いで築30年~26年となっています。
妥当なところでしょうか
(3)今後5年以内における住み替え・改善意向
⑤(持ち家)今後5年以内のリフォームを考えている工事内容
- 外装・内装の更新・改善 :61.1%
- 設備の更新・改善: 55.9%
- 段差の解消・手すりの設置 :24.8%
- 窓・壁等の断熱・結露防止 :23.5%
- 壁・柱・基礎などの補強 :14.9%
- 間取りの変更・増築 :14.5%
経年変化による修繕の希望と、設備機器の取替えが半数以上を占めている。
生活の安心、向上の為のリフォームは約15%~25%となる。
(5) 今後5年以内の改善課題
5年以内のリフォームするにあたっての課題
- 資金・収入等の不足:45.5%
- 性能などの情報が得にくい:8.4%
- 信頼できる業者がいない:15%
- 相談できる専門家がいない:10.3%
- タイミング:36.2%
皆さん、やはり資金面で苦労しているようです。
マンションの場合は共有部分については修繕積立金や共益費で積み立てているので、専有部のリフォームや戸建ての場合も将来のリフォームを見越して積み立てていくことを考えるといいと思います。
次にタイミングとなっています。
突然の不具合などは、リフォームするしかないが、緊急ではない場合はタイミングがあるのだと思います。友人がリフォームしたのを見て、子供の独立、2世帯になるなどのタイミングなんでしょうね。
(6) 今後の住み替え意向のない世帯
①できれば住み続けたいと考え得ている世帯に、住み替えの意向のない理由は
- 現在の住まいで満足:60.3%
- 住み慣れている:59.7%
- 住み替える理由がない:48.8%
- 親族・友人が近くにいる:25.9%
- 費用の都合がつかない:21.8%
- 思い入れが有る:20.9%
- 住み替えが面倒:18.7%
- 他に住める場所がない:9.7%
- 雇用や家計の行先きが不安:7.5%
- 仕事の都合で転居できない:5%
「住み慣れている」という理由が、平成15年10.8%から毎回増加し、今回59.7%。
住宅設備環境が向上し生活に直接的な不満がなくなっているような気がします。
どうせリフォームするならついでに良くしよう的な考えになっているのかもしれないですね。
②今後の住み替え意向の「ある」「なし」別で現在の住宅の点検等の依頼先について(持ち家)
今後住み替え意向あり | 今後住み替え意向なし | |
現住宅の施工業者 | 19.5% | 33.6% |
管理組合等が契約する業者 | 15% | 9.2% |
住宅取得時に知り合った業者 | 4.2% | 4.2% |
入居後に自身で探した業者 | 15% | 15.8% |
点検していない | 31.7% | 25.2% |
住み替えを考えていない人は、現住宅の施工業者との関係が良好に続き、家の点検も実施しているため家に対する満足感が高いと考えられる。
住み替え意向のある人は、現住宅の施工業者との関係がうまく行っていないのか、依頼率が低い。何らかの施工業者に対して不満があるのかもしれない。
満足する家の条件は、施工業者のアフターメンテナンスにもよるのかもしれない。
③同様に、今後の点検等の依頼先について(持ち家)
住み替え意向の「ない」世帯のうち、今後改善意向の「ある」世帯の今後の依頼先
今後改善意向あり | 今後改善意向なし | |
現住宅の施工業者 | 32% | 36.2% |
管理組合等が契約する業者 | 10.6% | 8.3% |
住宅取得時に知り合った業者 | 4.6% | 4% |
入居後に自身で探した業者 | 26.9% | 24.1% |
点検していない | 26.9% | 24.1% |
住み替え意向の「ない」場合は、改善(リフォーム等)の意向あるなしはあまり関係ない様子である。
現在宅の施工業者がいずれも高い。
④今後の住替え意向のない世帯(持ち家)の住まいの処分方法
現在の住まいの処分方法
- 子 親族などが住む :43.4%
- 子 親族などが賃貸 売却 解体などを行う: 22.3%
- リバースモーゲージを利用後処分 :1.9%
- 空き家になる :9.9%
- わからない :27.4%
見出し(全角15文字)
自宅を担保に生活資金を借入れし、自らの持ち家に継続して住み続け、借入人が死亡したときに担保となっていた不動産を処分し、借入金を返済する仕組みです。いわば、高齢者向けの貸付制度といえる
リバースモーゲージは新しい考え方で、魅力的ですがまだまだ浸透していないようです。まだまだ財産を子供に残す形が強い。
今回はここまでにします。
合計3回に分けての2回目まで終了しました。
次回は、同様に高齢期の住まい方について紹介します。
まとめ
今回も、住生活総合調査について説明しました。
今後のリフォームに対して投資金額の判断や、自分たちの考えがどうなのかの基準に使えると思います。
リフォームするにあたっての課題は資金・収入面での不足が揚げられています。
高齢者である場合、老後資金2000万円問題もあり、ある程度の貯蓄を優先するとリフォームに回らなくなるのだと思います。
リバースモーゲージの利用する方法もあると思うのですが、この制度が浸透していないように思います。
リフォームするなら絶対に失敗したくない! を念頭にして考え、
今後もリフォームについて発信していきます。
参考になったことなど有りましたら教えていただけると今後の励みになります。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。