リフォームを考えたら、どの様に進めていくのかを全11話にまとめました。
全11話の紹介はコチラにまとめました。
11話の内容は、大きく3つの項目にしています。
- 情報収集の前にすること(全4話)
- 資料請求までにすること(全3話)
- 契約までの流れの紹介(全4話)
リフォームを考えたらまず皆さんはどうしますか?
多くの方はインターネットで『リフォーム』と検索して情報収集することから始めると思います。
検索結果は沢山の企業広告となり、
何をどのように集めればいいのか?
どのように選べばいいのか?
わからないところです。
それは、これから説明する、4つのポイントを押さえていないからです。
まずは、情報収集するために、以下の4つのポイントについて考えてみてはどうでしょうか。
情報収集する前にすることを4つのポイントにまとめています。
まずはこの4つのポイントを自分なりに整理してみると、これからの情報収集が明確になると思います。
Table of Contents
情報収集する前の4つのポイント
- 自分の家を知る
- したいことの整理
- 予算を考える
- 優先順位を考える
この1〜4の順番で確認してから、情報収集していきましょう。
今回はその中の、「自分の家を知る」について紹介していきます。
Step①『自分の家を知る(家の種類)』
リフォームを考えたら最初にすることは【情報収集】だと思います。
ただどう集めれば良いのかがわからずに、やみくもに情報収集するのは混乱し、そもそものリフォームの主旨がブレてしまうこともあります。
リフォームするにあたり、自分の家がどんな家かを知っておく必要があります。
リフォーム業者はものすごくたくさん有ります。漠然とリフォームといっても増築、大規模リフォーム、耐震、外壁、水回り、戸建て、マンションなどたくさんの部位や種類になります。
それに伴い、リフォーム会社も得手不得手があり、会社選択を誤るとあとで後悔することにもなります。
まずは自分の家を知っておきましょう。『戸建て』『マンション』の2つに分けて説明していきます。
戸建て
戸建住宅には大きく5つの分類ができます。
この5つの分類は今後のリフォーム計画に大きく影響があります。
特に大規模リフォームの場合大切です。
5つの分類
- 木造
- 木造3階建て
- 鉄骨造
- RC造(鉄筋コンクリート造)
- ハウスメーカー(型式認定)
住宅は勝手に建てることが出来ません。法律によりルールが決められ、ルールに則り申請、許可が必要となります。
同じように、リフォームも内容によって同じように、法律によりルールが決められ、ルールに則り確認申請・確認を受ける必要がある場合もあります。
「リフォームだから問題ない!」と思っていると、あとで大変なことになることもあります。
「リフォーム業者が勝手にした!シロウトなのでわからなかった!」
と業者の責任だけで終わらない場合もあります。
建築主、注文者にも問題となることも多くありますので、十分注意が必要です。
そうならない為にも業者選びは信頼できる業者を慎重に選ぶ必要があります。
建築基準法の中で、建物を大きく4つの分類に区分しています。
建築基準法第6条より
- 1号建築物:特殊建築物でその用途に供する部分の床面積の合計が200㎡を超えるもの
- 2号建築物:木造建築物で3階以上または延べ面積が500㎡、高さが13mもしくは軒の高さ9mを超えるもの
- 3号建築物:木造以外の建築物で2階以上または延べ面積が200㎡を超えるもの
- 4号建築物:それ以外の建築物、他
その区分によってルールが違い、確認申請・確認を受ける必要があります。
この内容は専門的なので、現時点では詳しく知る必要は有りませんが、こんな区分があると思ってもらう程度で大丈夫です。
詳しい調査は、計画段階で必要になりますが、それは専門家に任せて確認するようにしましょう。
シロウトでの判断は禁物です。
大規模なリフォームの場合、4号建築物では確認申請が不要だが、4号建築物以外では必要だったりする場合があります。
法律違反になりかねない場合があります。
重要なことは、信頼できる業者を選ぶことであり、そのための判断材料として私達も知っておきましょう。
木造
木造の中には3つの種類があります。
注意点として、先の分類でハウスメーカーを分けましたが、ハウスメーカーでも下記の工法で建てている場合もあります。
・在来工法(木造軸組工法)
日本で古くから発達した伝統工法を簡略化し発展させた工法。
主に柱や梁といった軸組で支える、日本の木造住宅の主流で、仕口・継ぎ手など複雑な加工を行ったり、筋交いで強度を上げたりする。
技術が一般公開されているオープン工法なので、間取り変更などのリフォームが容易である。
階段の架替えなどの大規模な間取り変更も場合によっては可能。
・ツーバイフォー工法(木造壁組工法)
北米で生まれた工法で欧米では標準的な工法。1974年に日本で普及されはじめた。
柱や梁などの軸組で支えるのに対し、壁や床などの面で支えるため耐震性や断熱・気密性に優れている。
壁が構造体となるため、間取り変更に制約がある場合がある。
在来工法と同じく技術が一般公開されているオープン工法なので、在来工法まではいかないが、間取り変更などのリフォームが出来る。
・古民家(伝統的工法)
日本に古来から伝わる工法で、金物を使わず仕口・継ぎ手など複雑な加工を行い木の特性を活かす。
基礎も無く金物で固定されていないため地震のときは建物が変形することで揺れを吸収し受け流すようになる。
大黒柱、差鴨居、大きな梁など独特の材料を使い、在来工法と比べ大きな材料を使う。
梁などを見せた天井勾配などの大空間を作りやすく、間取り変更などのリフォームが容易である。
築100年、200年の家でも充分にリフォーム出来る。
ただし専門知識が必要なので業者選別に注意。
木造3階建て
2号建築物に該当 ※木造で3階建だからといってこの区分にあてはまらない場合があります。
木造3階建ては、新築時に普通の木造と違い構造計算が必要となります。その他にもルールや規制が増えます。
規制を省略するために、地下1階地上2階建ての建物として申請していたり、1階部分を鉄筋コンクリート造にしていたりしているので、建築当時の建築確認を確認する必要があります。
鉄骨造(S造)
建築基準法第6条の区分は3号建築物です。
建築物の構造躯体(骨組み)に鉄製や鋼製の部材を用いた構造。S造のSはスチールの略。
木造と同じように大きく3種類の工法がある。
- 柱・梁・筋かいからなるブレース構造
- 柱と梁を剛接合(完全に固定)しすじかいをなくすラーメン構造
- 三角形に組み合わせたトラス構造
鉄骨造の材料には2種類あります。
・重量鉄骨造
厚さ6ミリを超える鋼材を使用
主にラーメン構造、トラス構造
・軽量鉄骨造
厚さ6ミリ以下の鋼材を使用
主にブレース構造
鉄骨造は溶接方法など非常に多くのルールがあり難しく、知識が必要。
リフォームではこの構造躯体は一般的に触らない。
ブレース構造の場合はブレースにより間取り変更に制約がある。
RC造(鉄筋コンクリート造)
建築基準法第6条の区分は3号建築物です。
鉄筋の特徴は、引っ張られる力とせん断力(はさみ切る力)に強いが、圧縮力と火に弱い。
コンクリートの特徴は、圧縮力と火に強いが、引っ張られる力とせん断力に弱い。
コンクリートと鉄の組み合わせによりお互いの長所短所を補い、強度と耐久性を向上させている。
RC造(鉄筋コンクリート造)には2種類の構造がある
- 柱と梁で構成するラーメン構造
- 壁版と床版の面で構成する壁式構造
リフォームではこの構造躯体は一般的に触らない。
ハウスメーカー(型式適合認定工法)
建築基準法第6条の区分は3号建築物です。※木造の場合4号建築物で申請の場合もあります。
型式適合認定工法とは
そうすることによって都度検討し確認申請による確認の申請や検査を簡略化出来ること。ハウスメーカーなどにメリットがあります。
デメリットは、認定を受けた会社のオリジナル工法となるため、他の企業で構造の検討が出来ない。すなわち構造を触るような工事が施工できるかの証明が出来ないため工事が難しくなる。
ハウスメーカの中にも、木造系、鉄骨系、RC系とありますので確認しておくと良いと思います。
積水ハウスやダイワハウスは超大手なので木造も鉄骨もあります。
メモ
マンション
マンションの構造はほとんどが鉄骨造かRC造と思われます。
マンションにお住まいの方はご存知と思いますが、マンションの場合は専有部分と共有部分にわかれます。個人で行うリフォームで触れる部分は限られます。
マンション全体の改修や修繕は大規模修繕といい、マンションの管理組合で決めて行うものとなりますので、今回の内容は個人の専有部分に対するリフォームについての説明になります。
専有部分(住戸部分)
・オーナーの所有物
オーナーでメンテナンスなどする必要がある。
各オーナーとの境の部分を界壁・界床という。
・躯体(コンクリート等)で区画された住戸の内側部分
部屋の扉、クロス、インテリアを変更するなどが住戸の内側部分。
所有者でリフォームができる部分です。
共有部分(専有部分以外)
区分所有者全員の財産
バルコニー、玄関扉、窓ガラス、PSなど
共用部分の設備
エレベーター、インターホン、インターネット設備、セキュリティー設備など
エントランス、廊下、階段、ゴミ置場、自転車置場、集会所など
共用部分のメンテナンス
大規模修繕などでメンテナンスし、管理組合で計画していきます。
最初のマンション購入時は販売価格の中に修繕積立金として含まれています。販売価格を抑えるため、修繕積立金が少なかった場合、大規模修繕費用が不足することで問題となる場合があります。
マンション購入後も共用部分の管理費用として共益費が毎月必要となります。
リフォーム計画の予算は、専用部分の積立金と共益費をあわせてトータルで資金計画が必要です。
マンションリフォームは、管理組合・隣接する住戸の配慮・共用部分の利用など、非常に配慮が必要なリフォームとなります。
腕のいい大工がいるからといって、戸建て住宅の経験しかない業者が工事するとトラブルになる可能性があります。検討の時は、マンションリフォームの経験などの確認も必要です。
他に確認しておくこと
以下の内容は、事前に知っておくと計画途中で大きく変更しないといけないなど、後で慌てるリスクが減ると思います。ただし少し難しい内容なのでリフォーム業者が調べてくれるとは思います。
建築確認申請の有無、検査済証の取得有無
増築や大規模リフォームの場合は確認申請が必要になる場合が多いです。
この有無により、計画の有無も決まることがあります。
必ず確認する必要があります。
築年数
大地震や建築技術の向上などで工法が変わったり、法律により基準が変わったりしているので自分の家がどの時期に建てられたかは重要です。
おおよそでもいいので確認しましょう。
わからない場合は、登記簿や固定資産税の納税通知書、建築確認などで調べられます。
所有者の名義(土地・建物)抵当権等
リフォームの資金計画でローンを考えている場合は特に重要です。
親に譲り受けた場合などで、所有者の名義変更をしていない場合は、変更することが融資条件になります。
いざ名義変更の段階で相続などの問題で計画が流れる場合が多々あります。
無駄な時間とならないように事前に確認しておきましょう。
まとめ
リフォームでいちばん大切なことは、業者の選定です。
値段が安い、感じがいい営業マン、プランがよかった、フットワークがいいなど、業者選定の決め手は人それぞれですが、
『ルールを守り約束を果たせる信用出来る業者であるか』
これを判断するのは非常に難しいことです。やってみないとわからない所でもあります。
最後は信用になります。
今回私が説明したことも、業者によって説明してくれたり、調べてくれたりすると思います。
また言われてからする業者もあると思います。
そのような言動、対応、行動も判断基準にしていきましょう。
『リフォームするなら絶対に失敗したくない!』誰もが思うことです。
目先の判断出はなく、慎重に判断できる知識をつけていきたいものです。
次回は、Step②『したいことの整理』です。
『リフォームを考えたら学べるブログ』は、
リフォームするなら絶対に失敗したくない!を念頭に考えて発信しています。
インターネットで調べても、企業宣伝や紹介サイトばかりです。
もっと中立的でユーザー目線のものがあればいいと思い、私の経験と知っていることを皆さんに情報発信しています。
リフォームについて学んでいただけるような場所を作りたくて、
『リフォームを考えたら学べるブログ』を作りました。
今後もリフォームについて発信していきます。どうぞ、よろしくおねがいします。
参考になったことなど有りましたら教えていただけると今後の励みになります。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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