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リフォーム

【断熱リフォーム】家が、寒い・暑い その対策①

kokochi
こんにちは、日々の生活をもっと大切にして、ここち良い暮らしを日々目指している「kokochi」です。 ここち良い暮らしに欠かせない『住居』そのリフォームについて取り上げています。

リフォームするなら絶対に失敗したくない!

インターネットで調べても、企業宣伝や紹介サイトばかりです。

もっと中立に、ユーザー目線のものがあればいいと思い、私の経験と知っていることを皆さんに情報発信しています。

リフォームについて学んでいただけるような場所を作りたくて、ブログを立ち上げました。 よろしくおねがいします。

今回は、冬:家が寒い、夏:家が暑い、あたりまえの話ですが、皆さんそれで困っていると思います。

現在の新築住宅は、かなり断熱性能に優れ20年前とは格段に向上しています。

リフォームするついでに少しプラスするだけで、生活環境面、省エネ効果など向上するので紹介したいと思います。

断熱の良い悪い?

断熱が良いから、「温かい」「涼しい」と聞くけど何故そう感じるの?

というとなかなかうまく説明出来ないものです。

結局の所、『断熱』=いいこと 程度になっていると思います。

断熱性能の良い、悪いは、人の感覚によって変わってしまうものです。

では、良い断熱の家とはどんな家なのでしょうか

良い断熱の家=熱の出入りが少ない家
冬の場合
  • 室内の暖かさを外に出さない
  • 外の寒さを伝わりにくくする
夏の場合
  • 外で熱せられた屋根・壁の熱を伝わりにくくする
  • 室内の冷やされた冷気を外に逃さない
  • では、悪い断熱の家とはどんな家なのでしょうか
悪い断熱の家=熱の出入りが多い家
冬の場合
  • 温めた空気が逃げていく
  • 屋根から熱が逃げる
  • 壁から熱が逃げる
  • 窓から熱が逃げる
  • 床から熱が逃げる
現象
  • 廊下、トイレ、洗面、浴室が寒い
  • 暖房しても足元が寒い
  • 結露やカビが発生
  • すきま風が入り込む
夏の場合
  • 屋根から熱が伝わり入る
  • 家の隙間から熱が入る
  • 壁から熱が伝わり入る
  • 窓から熱が入る
現象
  • エアコンの効きが悪い
  • 日差しが暑い
  • 寝苦しい
  • 2階が蒸し風呂のよう

要は、環境をよくしようとするが、熱の移動により環境が悪くなってしまうことが、悪い断熱の家ということではないでしょうか。

良い断熱の家とは、外の環境からの熱の移動による影響を受けない家ということではないでしょうか。

熱の移動について少し説明したいと思います。

熱の移動のしくみ

良い環境の家に住むためには断熱が重要となります。

その断熱を知っておくためには、熱の移動のしくみをおさらいし、理解しておくと、これからの断熱リフォームのことがよくわかります。

熱の基本的なこととして

熱は、高温側から低温側へ伝わります。

両者の温度が等しくなると熱移動しなくなる。(熱平衡)

熱の移動には原則があるので、その原則を説明します。

■熱移動の3原則

熱移動の3原則

  • 熱伝導:物質が熱を運ぶ
  • 対流:流体が熱を運ぶ
  • 熱放射:電磁波がねつを運ぶ

◎熱伝導

熱が物質によって運ばれること

熱の伝わりやすさを表すものとして、熱伝導率があります。(単位 W/mK)

熱が伝わりやすいほど、高くなります。

金属などは熱伝導率が高い

物質の熱伝導率

  • 銀 420
  • アルミ 236
  • 鋼材 53
  • コンクリート 1.6
  • タイル 1.3
  • ガラス 1
  • 水10℃ 0.582
  • 空気0℃ 0.0241
  • 天然木(松等)0.15
  • 畳 0.11
  • 住宅用グラスウール 約0.04
  • 発泡プラスチック系ウレタンフォーム 約0.025

熱伝導率が最も高いものは、銀です。

料理で銀の鍋を使うと火の通りがよく熱のムラが無くなるので使われるのでしょうね

熱伝導率は、個体→液体→気体と低くなります。

例えば、同じ90℃でも、お湯ならやけどしますが、サウナなら問題ない

○住宅の中で考えると
・屋根

0.83、カラーベスト0.408 となります。

しかし、瓦の場合、昔の住宅は瓦の下に土0.15が敷かれているし、最近の瓦は桟瓦葺きで空気層0.024があります。

カラーベストの場合、一般的な施工では直貼りなので空気層がありません。

・壁

外壁モルタル1.5 壁内空気0.0241 室内石膏ボード0.22

断熱材入の場合はグラスウール0.04が入ります

・窓

アルミフレーム236

シングルガラス

ペアガラス窓の場合

ガラス、空気層0.0241、ガラス

アルミフレームを樹脂にすると

ガラス1、緩衝材、樹脂0.17

・床下

昔の断熱材の無い床の場合

床板0.15

断熱材入りの床の場合

断熱材0.025、床板0.15

この様に考えると、熱の通しやすさも見えてきます。

◎対流

温度差によって生じた流体の移動

※流体:液体や気体

○移動のしくみ

温度が上昇すると、流体が拡張して密度が小さくなり軽くなる。そこに周囲の密度の大きい重い流体が流れ込むことで循環が生じる

○住宅の中で考えると
・エアコン

温風や冷風を吹くことで、室内に対流ができ空気が混ざっていく

・自然換気

温度差を利用した換気方法

吹き抜けなどの部分で上に熱がこもる時、下部に給気口、上部に排気口を設けるとこもった暑い熱が上昇し排気される。

・すきま風

気密性が悪いとすきま風が多い。隙間から流体(冷たい・温かい風)の移動がある

熱伝導と対流の違い

  • 熱伝導は、物質の移動が伴わない
  • 対流は、物質の移動が伴う

◎熱放射

熱が放射線によって運ばれる現象。電磁波、ふく射熱ともいう

物質がなくても熱が伝わります。真空中出会っても熱が運ばれる。

太陽光や焚き火、ストーブなど、太陽光は、真空の宇宙空間から熱が届いています。

○住宅の中で考えると

床暖房、デロンギなどのオイルヒーター

メリットは風による熱を伝えないので、ほこりなどがたたないことや、空気が汚れないこと。結露なども起きにくい。

夏場の夜に寝苦しいときがあります。昼間の暑さが屋根や壁にたまり、夜中でもその熱がふく射熱として伝わり熱くなる。

以上、熱移動の3原則を説明しました。

『断熱リフォーム』はこの熱移動3原則の移動を防ぐ(弱める)ことにあります。

実際、冬の寒い時朝起きると、室内にいながら、吐く吐息が白くなっている事ありませんか?

夜寝ている内に、すきま風、地面、屋根、壁に夜の内にふく射などで、外気と内気が熱平衡となったからです。

『ただ寒い』だけならまだいいですが、ヒートショックなどの健康被害もあり得ることなので、十分注意しましょう。

夏場は、家の中でも熱中症となる危険性もあります。

自分の家は断熱されているのか

まずは簡単な確認をすることで自分の家が断熱されているかわかります

初級
・窓ガラスが単板ガラスか複層(ペア)ガラスか

ガラスは1枚3ミリから5ミリ程度です。ガラスの両面を指で摘んで見て厚みを感じ取ってください。1センチぐらいあれば複層(ペア)ガラスです。

・雪が降った時他の家より雪が積もるのが早いか遅いか?又は、雪が積もったり、霜が降りた時に他の家と比べて溶けるのがどうか?

積もるのが早い・溶けるのが遅い場合

断熱がされているので室内の温かい熱が外に伝わっていない為早く積もる。又は溶けるのが遅い。

(太陽光に照らされた場合は判断しづらい)

・床下を覗いてみて、木以外にビニールぽい断熱材や発泡スチロールのようなものがあるか?

あれば断熱材の施工がされている。

※床下を見る方法として、

基礎の外周部には床下の換気のため通気孔があるのでそこから懐中電灯で照らして確認する。

台所や洗面に床下収納庫があれば、収納庫のプラスチック容器を持ち上げると床下が覗けます。

・天井裏を覗いて、断熱材を確認

あれば、断熱施工されています。

※天井裏の確認方法

天井には普通天井裏のメンテナンスが出来るように点検口が設けられています。(※施工していない場合もあリます)点検口がない場合は押入れや物入れの天井部分をお仕上げてみると天井板が上がるところがありそこから覗けます。

・すきま風の確認

窓を締めて、床の地べたに座ると風を感じるか?

換気扇を停めても感じるようであれば、気密性が悪いと考えられます。

特に感じなければ、問題ありません。

・結露はありますか?

冬場に室内は温かいが、結露していなければ評価できます。

すべて問題開ければ問題ないでしょう。問題ありが増えれば断熱の見直しが必要と想われます。

中級
・壁の断熱材の確認方法

①天井裏からの場合

天井とは、普通2重天井になっています。部屋から見える天井はもととなる天井(骨組み)から吊り下げて施工しています。

よつて壁の頂部より下に天井があるので、天井裏の空間から壁上部が見えます。

壁に断熱材が施工している場合、その上部の壁にも断熱材が施工されているため見えます。見えなければ壁には断熱材がありません。

②天井裏から見えない場合、電気コンセントやスイッチプレートなどの化粧カバーのところを外して覗きこむと見える場合があります。

注意:壁の断熱材はすべての壁に施工しません。外気に触れる壁面に施工します。内壁などは普通施工しません。

・気流ドメの確認

断熱材は魔法瓶の様にきっちりと外気に触れる面が覆われなければなりません。

ただ落とし穴として、内壁などの壁が空洞で有るため、そこから熱が流れる可能性があります。

天井裏を確認した時に、内壁の頂部が断熱材で塞がれているか、空洞が見えるか確認すると、其の断熱施工の精度が計れます。

塞がれていると、きっちりした施工といえます。

■断熱材の施工精度

20年程前の家はだいたい断熱材の施工はされていると思いますが、いまの基準と比べるとかなり省略されています。

断熱材が施工されているからと安心はできません。

現在の断熱は、気密性や湿気の防止まで配慮されているからです。

例えばよくある例でいうと

◎床下の断熱

昔の工事の場合

廊下部分は部屋ではないので、断熱材を入れていない。

和室は畳があるので、断熱材を入れていない。

入れていないことも問題ありますが、入れているところと、入れていないところの仕舞いも悪く、そこから冷気や湿気が入り込んでしまう。

床下が土のままだと湿気が床下に発生するので、湿気を抑える対策も必要。

防湿シート及びシートを押さえるコンクリートがあるかも重要です。

◎壁の断熱

断熱材との隙間からすきま風や湿気が入らないように、ベーパーバリアシート(防湿シート)を一面に張り、気密性能を確保します。

床との取り合い、天井との取り合いは、断熱材に隙間が生じやすく、そこから熱が流れ込みます。

それを防ぐ為の気流ドメを厳しくチェックします。

20年程前の施工では、その様な工事がキッチリされている方が珍しい状況です。

壁には厚みがあります。約10センチの厚みに5センチから7センチ程度の断熱材を入れた場合壁の厚みの中で隙間が出来ます。

その隙間の考え方も、本来なら内部結露防止の為、室内側の仕上げ材と断熱材が密着し、外壁側の板壁と断熱材の間に空気層を設けます。

また壁内で内部結露を起こすと、壁の断熱材が水で濡れます。

グラスウールなどの繊維系は水に濡れると、断熱効果が一気に下がります。

施工ルールがきっちりされていないと断熱材は使っているが、効果が半減しているケースが多々あります。

◎天井の断熱

天井の断熱でも見落としがちな部分があります。

断熱の考え方は、基本は外気にふれる面を断熱材で覆うことになるのですが、それだけでは足らない部分があります。

それは熱が伝わって冷やされる部分などですが、住宅で当てはまる部分は、中間階の床の部分です。

難しい表現ですが、最上階の天井とは屋根になります。中間階の床とは、2階建ての家でいいますと、2階の床に該当します。

特に鉄骨造やRC造の場合、外壁と床の端部は繋がっており、且つ外部に面する部分となります。

その部分は、外部の温度が床に伝わって室内までその熱が伝熱していくのです。

専門用語で、熱橋(ヒートブリッジ・コールドブリッジ)とも言われます。

それを防ぐために外部に繋がる床、外から室内に向けて約50センチ程の床裏を断熱する施工をします。

壁の断熱はきっちりされていたとしても、この部分を処理していない場合が多いです。

この様に、現在はこの様な部分をきっちり施工することで更に断熱性能が上がり、20年程前と比べるとかなり向上しております。

また、建材の発展により断熱材の性能が上がっています。

20年程前の断熱施工した家と現在の家では、寒さ、暑さも省エネ性もかなり違うように思います。

★断熱リフォームのメリット

断熱リフォームをするとどんなメリットがあるのか

■室内環境が快適

外気との温度を遮断することで、快適な室内環境をコントロールしやすくなります。

室内での温度差も緩和されることで快適で安心な環境が作れます。

■健康維持のメリット

◎熱中症対策

室内でも熱中症のリスクがあります。断熱リフォームでリスク軽減

東京消防庁の発表によると

救急要請時の発生場所では、住宅等居住場所が2,267人で全体の40.2%を占め最も多く、次いで道路・交通施設が1,716人で30.5%を占めていました。

東京消防庁ホームページより

https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/topics/202005/heat.html

◎入浴事故のリスク低下

厚生労働省の「人口動態調査」によると、高齢者の「不慮の溺死及び溺水」による死亡

者数及び家や居住施設の浴槽における溺水による死亡者数は高い水準で推移しており、平 成 23 年以降、「交通事故」による死亡者数より多くなっています

高齢者の入浴中の事故は、1月をピークに 11 月~4月、特に冬季に多 く発生しています。

高齢になると血圧を正常に保つ機能が低下するため、寒暖差などで急激な血圧の変

動があると、脳内の血流量が減り意識を失うことがあり、これが入浴中に起こると溺 水事故につながると考えられています。

暖かい部屋から、温度の低い脱衣所、浴室内に入ることで血圧が 上がり、その後、温かい湯に入ることで血圧が低下します。

部屋間の温度差をなくすために居室 だけでなく、家全体を暖かくすることが重要で、二重サッシにす るなど、断熱化も有効です。

消費者庁 令和2年11月19日ニュースリリースより

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_042/assets/consumer_safety_cms204_20201119_02.pdf

◎結露、カビ、アレルギーの抑止

断熱リフォームをすることで結露が軽減できます。

結露で一番の問題は、カビです。結露することで湿度が上がりカビが発生します。

そうするとカビを食料とするダニが発生します。

ダニが増えることで、ダニやダニの糞によるアレルギーの要因にもなります。

結露対策については、当ブログのこちらの記事も参考にしてください。

【加湿・除湿】快適空間は湿度コントロール(乾燥・結露・カビ対策)が大切!

■省エネ

断熱リフォームすることで、冷暖房の運転コストが軽減できます。

そうすることで省エネにも繋がります

■補助金や助成金のメリットも

この県は、時期やタイミング、お住いの地域など利用条件が違うので、実際に施工依頼する業者さんとよく話してみてください。

まとめ

今回は、断熱リフォームについて説明しました。

断熱リフォームは表面上で目に見えるものでは無いのでそこに投資するのにためらう部分かもしれません。

しかし目に見えない中身の工事であるからこそ、やるタイミングを逃すと次にすることが難しくなる部分です。

浴室のリフォームなら、床下もすべて見えるので基礎の断熱や、せっかくなら窓の交換もしたいところです。

後ですることが出来ない部分でもあります。

間取り変更するような工事であれば、その工事費に断熱の材料費とその手間代で済むかもしれないです。

あと少しの投資で済む場合もでてくるので、じっくり考えてはどうでしょうか。

リフォームするなら絶対に失敗したくない! を念頭にして考え、

今後もリフォームについて発信していきます。

参考になったことなど有りましたら教えていただけると今後の励みになります。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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